2008-11-01

気になる孫の手

時々、篦棒に背中が痒くなる。
今、まだ左の鎖骨が完治していないので、背中右側が痒くなると掻けないのでもう堪らない。
そこで、この問題に対する一つのソリューションとして、孫の手を買ってきた。

これだ。












私の人生と同様、写真が不鮮明で申し訳ない。
しかもこれはパッケージの写真であり、孫の手の本体ではない。
皆様には重ねてお詫び申し上げる。
ま、しかし、この孫の手は105円にしては掻き具合も良く、私は満ち足りた気分で背中を掻きむしりながら、パッケージに掻かれた、もとい、書かれたコピーを読んでいたわけだ。













この孫の手は確かにコンパクトで、ペン立てに指しておくには最適だ。
で、この孫の手のユーザである女性がたおやかに勤務中、ペン立てにある孫の手におもむろに手を伸ばし、それでもって背中を掻く。
掻く。
掻きむしる。
そんな事をしていたら、次長あたりに睨まれて、ルパング準備室あたりに飛ばされるのがオチだろう。
従ってこのコピーは現実的ではない。













この孫の手は確かにコンパクトで、バッグの中に入れておくには最適だ。
で、この孫の手のユーザである女性がたおやかにバスで通勤中、バッグに忍ばせた孫の手におもむろに手を伸ばし、それでもって背中を掻く。
掻く。
掻きむしる。
そんな事をしていたら、他の乗客に「あの女は機知の外のヒトか」と間違われ、乗っているバスから放り出されるのがオチだろう。
従ってこのコピーは現実的でない。

そうこうしているうちに背中の痒みも一段落し、小さな字を読める程度にまで心が落ち着いてきたので、パッケージを裏返し、使用上の注意を読んでみた。
すると、気になる一節があった。













本来の用途以外には使うな

私は激しく狼狽した。
孫の手の本来の使い方とは何なのか。
これまでわたくしは「背中を掻く」というのが孫の手の本来の使い方だと思い込んでいたが、ひょっとしたらそれは間違いだったのか?
私は暗然とした気持ちで沈思した。
はたして、孫の手の本来の使い方とは…?

更には、本来の使い方以外の使い方とはどんなモノなのだろうか。
これまでの人生の中で、考えた事がなかった。
孫の手の本来あるべき使用方法、そして本来すべきでない使用方法。
あなたにはそれぞれ解るだろうか?

そして、狼狽する私に追い打ちをかけるかように、次の注意書きが私の心に手ひどい打撃を与えた。

かきすぎ、こすり過ぎには注意しろ

うぬぅ…
左様か…
貴、貴殿はワシにかきすぎるな、こすり過ぎるなと申すのか。

しかし、これは充分に心にしみ込ませるべき言葉だ。

かきすぎるな、こすり過ぎるな。

わかったぜ、あんたは篦棒に正しい。
もう決してやり過ぎないよ。
かきすぎたり、こすり過ぎたりは神に誓ってやらねえ。

読者諸賢、あなたがたも、かきすぎ、こすり過ぎには十分注意してほしい。

いいか。
決してかきすぎたり、こすり過ぎてはいけない。
わざわざ注意書きしてあるってことは、それはとても大事という事だ。
守らないと、あなたや私の生命の安全を脅かすかもしれないのだ。

私としては、特に若い方々に、将来の日本を背負って立つ若いあなた方にこそ、この注意を強く求め、訴えて行く決意だ。
君たちは決してかきすぎるな、こすり過ぎるな、と。
併せて、先日とある国道で見た安全運転標語もあなた方に送りたい。

気をつけて 脇見・携帯・飛ばし過ぎ

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