わたくし、年齢相応に温泉が好きである。
40を越えると、温泉が恋しくなり、時間と体力がある時等は、万難を排しても行きたくなる。
今日もそういう気分だったので、万難を排して温泉に向かったわけである。
残念な事に、わたくしが住んでいるエリアにはあまりいい温泉がなく、満足しようと思うと、遠出が必要なのだが、今日は愛知県にある湯の島温泉に行ってきたのだ。
鄙びた感じの、実に感じのいい温泉なのだが、しかし、本稿の論旨は、実は温泉ではない。
行ったときに、なんというか、ちょっとだけ面白い事が結果として起こってしまったので、その事を書くのだ。
湯の島温泉ってのは、愛知県の山の中にあり、現在は豊根村だが、以前は日本一のミニ村として知られた旧富山村と言った方が通りがいいかもしれない。
温泉場に早く着き過ぎて、また開いてなかったため、近くにある喫茶店にいって飯でも食おうと思ったのだが、ここもあいにく準備中。
やる事もないので、暫くクルマで更に奥の方に走って行くと、出し抜けに、可成り唐突に長野県に入ってしまった(*)。
いきなり長野県。
わたくし、けっこう地図が読めない男ゆえ、山奥とは言え「ここは愛知県」という意識が強かったため、可成り驚き、そして感動した。
感動のあまり、わたくしはクルマの中で独り「おい、すげえぞ、長野だぜ長野」「ビックリだぜ」「やあ、いまオレ長野県走ってるんだ感動だな」「長野オリンピック」「思えば遠くへ来たもんだ」等と、独りつぶやき続けていた。
なんせ、この感動を即時伝えようにも、携帯は完全に圏外だったのでね。
しかしあまり深入りするとヤバいと思い、途中で引き返したのだ。
引き返しポイントから温泉までの途中に「大嵐(おおぞれ)」というJRの駅があり、この駅は湯の島温泉の最寄り駅でもあるのだが、その近くに「夏焼隧道(なつやきずいどう)」という変なトンネルがある。
夏焼隧道の奇妙さについては、ググればいくらでも出て来るので調べてください。
私は何回か来ていて、また寄ってみるか、程度の軽い気持ちで行ってみた。
久しぶりに隧道を通り抜けて、直ぐに引き返したわけだが(引き返す事しか出来ない隧道なのだ)、あとから冷静に考えてみると、JR大嵐駅は静岡県浜松市にある駅である。
湯の島温泉(愛知県豊根村)⇒ 長野県道1号線(長野県天龍村) ⇒ 夏焼隧道(静岡県浜松市)
この間、僅かにクルマで30分。
どうだ凄いだろう。
まさに三俣蓮華岳状態である。
偶然とは言え、30分で3県制覇だ。
俺も結構やるじゃん。
大きな地図で見る
(*)
一応、念のために証拠写真。
これを見たとき、本当にビックリしたんだ。
なお、この写真を見ると、撮った時はすげえ晴れみたいに見えますが、実際には大雨で、県道1号線が土砂崩れになるのが恐くて早めに退散しました。
さらになお、別の発見として、静岡県道1号線−愛知県道1号線−長野県道1号線、ってのは、ずーっと一本の道でつながってるんですね。
道路番号の付与の仕方には、何かルールがありそうですね。
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